日本の大学は資金調達が大変

近年日本では、国からの運営費交付金や私学助成金といった、大学の運営資金が削られる傾向にあります。
理由の一つとして、2004年度に国立大学の法人化が挙げられます。ニュースや新聞でも報道されているので、知っている方も多いのではないでしょうか。
教育という聖域にまでメスが入ってしまっている世の中なのです。
これら資金の削減と少子化が重なり合い、大学運営はますます厳しくなるばかりのようです。

そこで、大学側は資金獲得として、卒業生からの寄付金集めに力を注いでいるようです。
また最近では、卒業生ばかりでなく、在籍中にも寄付金の案内が激化しているみたいです。
よくインターネットの書き込みや相談窓口に寄せられる質問に、「一口10万の寄付金を大学側から求められているが、協力しなかった場合、子供に何か影響があるのか?」というのがありますが、この場合、支払がおこなわれなくても何ら問題ないそうです。

ある調査結果によると、国立大学では85%、私立大学では83%もの寄付金募集を過去に実施したことが判明しています。
しかし、現状では、卒業生が大学側の寄付金に協力した実績は、10%未満が半数近くあるということで、うまく運用されていないのが浮き彫りになっているようです。

資金力のあるアメリカの大学

一方のアメリカの大学の財政事情はどうでしょうか?
世界の大学ランキングでも上位は、アメリカの大学が大半を占め、世界中の学生がアメリカの大学で教育を受けようとして留学しています。
知名度はもちろん、教育の質、卒業後のバックアップなど、日本の大学よりはるかに高水準の学校ばかりです。
なんと日本でトップの東京大学の世界ランキングは、19位らしいです。

では、アメリカの大学の基金残高のお話しをしますと、名高いハーバード大学で現在3兆5000億円、エール大学は約2兆円。
さらにアメリカの大学では、資産運用等で基金を運用していますので、その運用益は平均10%以上とも言われています。

この金額は、日本の大学と比較した場合、とてつもなく大きな差となってきます。
その理由に、冒頭でお話しした寄付金が関係しているようです。

アメリカの大学では、卒業生から募る寄付金は非常に一般的なことで、国内総生産比で1.7%です。
日本が0.1%ですので、アメリカと日本の寄付金は17倍もの差があるといえます。
では、なぜこれほどまで多くの寄付金をアメリカの大学は集めることができるのでしょうか。

国民性といってしまえばそれまでですが、アメリカ人は自分の大学を卒業したことに対し、非常に誇りを持っています。
大学では、大学のロゴをいれたトレーナーや文房具、また車のナンバープレートの周りに装着するロゴ入りプレートなど、数多くの商品が販売されています。
大学生はみんなこのようなロゴ入り商品に卒業してからも身にまとい、結婚式には大学の教会を利用したりと、様々なかたちで貢献しています。

寄付金を集める専門のスタッフも

あと日本と大きな違いですと、寄付金を集めることを専門で働いているということもあるでしょう。
その数、ハーバード大学にはなんと450人のスタッフがいます。
これは異常な数ではなく、100人規模で寄付金を集めるスタッフの体制がアメリカの大学には存在するのです。
教育環境も激化する世の中ですから、今後の日本の大学も大きな変革が求められるのでしょう。

あわせて読みたい